【宅建士が解説!】買わない方がいいマンションの特徴3選

この記事ではこんな疑問を解決します
・マンションを購入する際の注意点を教えて欲しい!
・買わない方がいいマンションってあるの?

「マンションを探しているけど、どんな物件を選べば良いのか分からない。。」

マイホームの購入を検討する際、誰もがぶつかるお悩みです。

気に入った物件は価格が高いし、安い物件にはデメリットがある。物件を見れば見るほど、何が良いのか分からなくなってきます。

これについて、「買うべきマンションの条件はこれです!」といった解説記事でも書ければ良いのですが、こればっかりは人それぞれ。予算が1,000万円の方に、「主要ターミナル駅の駅近マンションがおすすめ!」等と論じても、その方にとっては何の役にも立ちません。

しかし、「買うべきマンション」は人それぞれでも、「買わない方がいいマンション」は万人共通です。

今回は、大手仲介会社に勤務する私が、プロの目から見た「買わない方がいいマンション」の条件を解説します。

是非、最後までご覧ください。

買わない方がいい戸建について知りたい方は、以下のリンクよりご覧ください。

【宅建士が解説!】買わない方がいいマンションの特徴3選

(1)団地の4・5階

1つ目は「団地の4・5階」です。

団地とは、まだ日本が人口増加傾向にあった高度成長期(昭和30~40年代)に、全国各地で建設されたマンションの一形態です。

当時においては設備の整った最新の住宅であり、家族のいるサラリーマン層を中心に人気を博しました。

現在は建物の老朽化や住民の高齢化が進んでおり、それに伴って中古の流通市場で多くの物件が売りに出されています。

最も多いのは5階建てのタイプであり、特徴としてエレベーターが付いていません。つまり、高層階(というほどでもないですが。。)に当たる4・5階の住民は、外に出る度に何段もの階段を上り下りしなければならないのです。

高齢化社会の日本において、これは買い手の候補を大きく狭める致命的な条件となります。

【 トピックス 】

以前、私の所属していた店舗の同僚が、過去に自社の仲介でマンションを購入したお客様から「住み替えたいから売って欲しい」というリピートを頂いたことがあるのですが、そのマンションが「団地の5階」であった、ということがありました。

自分が買わせた手前「こんなの売れません」とは言えず、その担当者は泣く泣く専任媒介契約を締結していました。

鹿児島 二郎

その後、なんとか売れたようです(笑)

人によっては、

「安いし、まだ若いから大丈夫!」

と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、団地の4・5階は将来売ることになった際、更に激安の価格でしか売れない可能性が高いです。安易に手を出すのはおすすめしません。

なお、1階や2階のお部屋であれば、価格さえ間違えなければ購入しても大丈夫です。

通常、マンションは駅に近い場所から建っていくため、団地の中には立地が良い物件も多くあります。立地さえ良ければ、今後も購入や賃貸の需要は残るでしょう。

また、大規模な団地は建物全体の延べ床面積に対して敷地が広いことが多く、将来建て替えをおこなった場合に今よりも高い建物を建築できるものも存在します。

この場合、1戸当たりの土地の持ち分も結構な割合になりますので、数十年先まで見据えることができる気の長い方は、将来的な資産価値を加味して、購入候補に含めても良いでしょう。

鹿児島 二郎

私は3階までなら仲介したことがありますが、4・5階になるととたんに厳しくなります。

(2)旧耐震で耐震強度に懸念がある

2つ目は、旧耐震基準で建築された物件で、耐震強度に懸念があるマンションです。

旧耐震基準とは、昭和56年5月31日までの建築確認において適用されていた基準をいい、具体的には震度5強程度の揺れでも建物が倒壊せず、破損したとしても補修することで生活が可能な構造基準とされています。

これに対して、新耐震基準は、震度6強~7程度の揺れでも倒壊しないような構造基準として設定されていますので、旧耐震基準のマンションは現状の建築基準に定める耐震性を満たしていない可能性があるのです。

それでもただちに倒壊するとは思えませんが、こうしたマンションは住宅ローンの審査も厳しく見られるため、将来的には売るに売れなくなる可能性があります。

旧耐震基準のマンションでも、管理がしっかりしており、耐震診断に基づいて適切な補強工事をおこなっている場合は過度に心配する必要はありませんが、そうした工事をおこなっていなかったり、診断すらしていないようなマンションであれば、これは避けるべきでしょう。

鹿児島 二郎

耐震性の低いマンションは社会的に問題になっていますので、今後は建て替えを促進する政策がおこなわれる可能性があります。買った後すぐに壊されてしまったら元も子もありません。

(3)管理費・修繕積立金の月額が、目安4万円を超えるマンション

最後は、管理費・修繕積立金を合わせた月額のランニングコストが高いマンションです。

初めに申し添えておくと、高級タワーマンションなどで設備が圧倒的に充実しているものは除きます。しかし、我々のような庶民が購入する1,500~3,000万円程度の価格帯で、管理費・修繕積立金があまりに高額なマンションは問題です。

修繕積立金については、

「高い方がきちんと備えているから安心なのでは?」

という意見もあるかと思います。実際それはその通りなのですが、これは裏を返すと「今まできちんと準備して来なかった」ということでもあるのです。

マンションの多くは、新築当初は修繕積立金が安く、その後、徐々に値上げしていく方式が多いのですが、これは新築業者の販売戦略でそうなっているだけであり、中長期的な管理という視点からみるとマイナスです。

また、管理費についても、大した設備やサービス(管理人が常駐している等)が無いのに高額である場合は、管理組合が管理会社の言いなりでまともに機能していない可能性もあるため、そういったコミュニティに入っていくこと自体がリスクです。

よく、「マンションは管理を買え」と言われますが、管理体制を判断する目安として、あまりに高額な管理費・修繕積立金を徴収しているマンションは避けた方が無難でしょう。

鹿児島 二郎

逆に「自主管理」などで安すぎる物件も注意してください。共用部の掃除当番が回ってくるかもしれませんよ。

まとめ

  • 「団地の4・5階」は階段の上下に懸念有り
  • 「旧耐震のマンション」は、必ず耐震性を確認
  • 管理費・修繕積立金の月額が、目安4万円を超えるマンションは避ける

上記に該当しなければ大丈夫というわけではありませんが、絶対に避けるべき条件をまとめました。

マイホーム探しのご参考になりましたら、幸いです。

鹿児島 二郎

 

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