「マイホームパパに優しい街探訪記」とは?
嫁のためでも、子供のためでもなく、「働くお父さん」の視点で街の住みやすさを解説する。そんなコンテンツである。
総合おすすめ度:3.8 / 5.0
- 交通利便性 ★★★★☆
- 住居費のコスパ ★★★★☆
- 1人飯スポット ★★★★★
- 娯楽 ★★★☆☆
- ステータス ★★★☆☆
目次
「稲田堤(京王稲田堤)駅」の住みやすさ ~飲食チェーン充実度が魅力のちょうどいい田舎~
「稲田堤(京王稲田堤)駅」は、JR南武線の快速停車駅。
京王相模原線の特急・快速・急行停車駅でもあり、飲食チェーン充実度が魅力の「ちょうどいい田舎」である。
住みやすい(住みたい)ところ
- 再開発とまではいえないが、橋上駅舎化の整備による利便性向上が期待できる。
- 駅周辺は閑静な住宅地。比較的治安は良い。
- 地価が順調に伸びており、将来性有。
住みにくい(住みたくない)ところ
- どちらかというと田舎っぽい雰囲気の街。富裕層(お金持ち)が住む高級住宅街のイメージはなし。
- 多摩川沿いのため、水害に対する防御力は弱い。
参考:川崎市HP「JR南武線稲田堤駅橋上駅舎化工事における供用開始時期及び事業費の変更について」
参考:神奈川県警HP「刑法犯 罪名別 市区町村別 認知件数」
参考:川崎市HP「洪水浸水想定区域 (多摩川水系)」
交通利便性(★★★★☆)
主要駅へのアクセス
- 東京駅:50分(乗り換え1回)
- 新宿駅:33分(乗り換え1回)
- 渋谷駅:35分(乗り換え2回)
- 横浜駅:44分(乗り換え1回)
※平日の午前08:30に目的駅へ到着する際の時間を算出
出典:ジョルダン
「稲田堤(京王稲田堤)駅」の交通利便性はまずまず。
JR南武線沿線のターミナル駅である「武蔵小杉」や「登戸」で乗り換えることで、都内の主要駅である「新宿駅」「渋谷駅」まで30分強、「東京駅」にも50分程度でアクセスできる。
「稲田堤(京王稲田堤)駅」に住むメリットとして、JR南武線以外に京王相模原線を利用できる点が挙げられる。しかしながら、複々線化が進まない京王線がノロノロ運転をしている事情から、実は乗り換え無しの「新宿駅」に行く時でさえも、朝の通勤時間帯は小田急の快速急行を使った方が早い。
空いている時間帯であればさすがに京王線の方が早いようだが、朝の通勤時間が重要な企業戦士は通勤ルートの選択時に注意が必要。
住居費のコスパ(★★★★☆)
稲田堤駅(いなだづつみえき)の現在の地価は、公示地価の平均が28万0833円/m2(2023年[令和5年])、坪単価は92万8374円/坪であり、前年比は+1.90%の上昇です。
川崎市多摩区の最新公示地価は平均27万2800円/m2(2023年[令和5年])、坪単価では平均90万1818円/坪です。前年からの変動率は+1.44%です。
※上記は「土地代データ」の「稲田堤」「川崎市多摩区」のページより引用
2023年の公示地価に基づく稲田堤駅周辺の平均坪単価は92万8374円。
川崎市多摩区全体の平均坪単価90万1818円と比べると若干安い。
前年からの変動率は+1.90%であり、伸び率については区内平均を上回っている。
川崎市多摩区はJR南武線と小田急線の沿線を中心とするエリアだが、傾向として、両路線が交差する「登戸駅」に近い駅ほど地価が高い。
稲田堤(京王稲田堤)駅も登戸駅と同様、一本で都心へ出られる路線を擁するターミナル駅なのだが、前述のように京王線の利便性が相対的に悪いことから、このような結果に落ち着いている。
とはいえ2路線にアクセスできること自体は大きなメリットであるし、稲田堤(京王稲田堤)駅の駅周辺は、地価においては後塵を拝している「久地駅」よりも商業施設が多い。
コスパに関して言えば、十分に狙い目の駅と評価できるだろう。
1人飯スポット(★★★★★)
稲田堤(京王稲田堤)は駅前を中心に多数のチェーン店があり、充実した一人飯ライフを楽しむことができる。
JR稲田堤駅の近くでは、定番の「マクドナルド」「松屋」「富士そば」が営業中。
正直、この3店舗があるだけでもそれなりにポイントは高い。
京王稲田堤駅の周辺では飲食店が更に乱立。
駅前の商店街だけでも「日高屋」「ドトール」「ミスタードーナッツ」「キッチンオリジン」がある。
上記に加え、駅南側の府中街道沿いには「サイゼリヤ」「バーミヤン」「すき家」まで揃っている。
チェーン店以外で気になるものといえば男の食べ物「ラーメン」であるが、JRの改札近くで何軒か営業している。
画像はこのブログでも登場実績がある京都ラーメン「森井」のもの。川崎市内等で数店舗展開しているお店だが、ここ、稲田堤が本店。
森井の近くには横浜家系ラーメン「武蔵家」もある。
この街で暮らす限り、一人飯には困らない。
娯楽(★★★☆☆)
稲田堤は、京王側の駅前でパチンコ屋が2店舗営業している。
1店舗目は商店街沿いにある「STADIUM」。
パチンコ屋にしては、若干スタイリッシュ過ぎる感じを受ける佇まい。
2軒目は府中街道近くの「DAC」。
こっちも外観が無駄にお洒落。
スポーツジムは府中街道沿いに「JOY FIT 24」と「ANYTIME FITNESS」がある。
どちらも京王の改札口からすぐ。立地の差は無いので、設備や料金を比べて好きな方を選ぶと良い。
JR側の改札付近には「BOOK OFF」もある。
京王側から乗り換える際にも立ち寄りやすい立地だ。
正直なところ、目ぼしい娯楽施設はこのくらいだ。
近隣のテーマパーク「よみうりランド」まで足を延ばせば、併設するスーパー銭湯「丘の湯」が楽しめるが、この点は隣駅である「矢野口駅」の記事で紹介しているのでそちらを参考されたし。
ステータス(★★★☆☆)
東京23区民「あぁ、稲田堤に住んでいるんですか。(稲田堤ってどこだっけ?)」
神奈川県民「稲田堤って、東京と神奈川どっちなんでしたっけ??」
世間から見た「稲田堤(京王稲田堤)駅」の印象は、一言でいうと「地味」。
駅があるのは間違いなく川崎市なのであるが、名前に東京都稲城市の「稲」が付いているせいか、たまに東京都民に間違えられることも。
住んでいる場所を誇るマウント合戦など気にせず、変わらない日常に幸せを感じて生きるのが、稲田堤スタイルである。
「稲田堤(京王稲田堤)駅」探訪
(※探訪内容は2022年6月現在の情報)
梅雨時のもやっとした空気感漂う曇り空の下、「JR稲田堤駅」で下車。
早速写真を撮ろうとした筆者を待っていたのは、バリバリ工事中である駅舎の様子であった。。
工事の目的は駅の「橋上駅舎化」。
JR稲田堤駅は京王稲田堤駅との距離が微妙に離れており、乗り換えの際は両駅の間を多くの人が往来する。橋上駅舎化することで駅目の前にある踏切を撤去し、利便性と安全性を向上させようという訳だ。
駅舎の工事は2023年度末までを予定しているとのこと。完成が待ち遠しい。
※2024年2月現在、2024年8月の利用開始を予定。
参考:JR東日本HP「南武線稲田堤駅自由通路(南側)及び橋上駅舎の使用を開始します!」
駅周辺の様子はこんな感じ。
名前に「稲」とついていることから「東京都稲城市」に間違えられやすいと前述したが、ポールには川崎市民の誇りである「川崎フロンターレ」の小旗がちゃんとはためいている。
駅の南側に向かって進み、「府中街道」と「三沢川」を渡る。
早速、駅南側の住宅街を探訪開始だ。
南側住宅街の様子。
曲がりくねった道の多い、昔ながらの街並みが続く。
不動産屋の職業病かもしれないが、住宅の間を縫って走る水路の多さに驚く。
周辺は農園なんかが多いので、おそらく農業用水として整備されたものだろう。
更に歩を進め、駅の南西側にある「菅小谷緑地」へ。
溢れんばかりの緑が広がる綺麗な場所だが、今にも消えそうな文字で書かれた「ゴミはみなさんで持ち帰りましょう!」の張り紙には安定の川崎クオリティを感じる。
緑地を後にし、北上。三沢川のほとりにある「菅親水広場」へ。
川辺には足場なんかもあって、自然を感じながら子供が遊べる場所だ。
付近には川の増水に対して注意を呼び掛ける看板が。
岸壁に表示された「反乱危険水位」の高さはなんと「5m超」。川の近くに住むなら、常に水害に対する備えが必要だ。
三沢川を離れて府中街道方面へ。「京王稲田堤駅」の目の前に到達した。
京王稲田堤駅周辺の様子。
JR稲田堤駅へ続く道が商店街となっており、乗り換え客達の動線となっている。飲食チェーンが充実しているのは、こうした立地事情によるところもあるのだろう。
商店街を通り抜け、グルっと迂回して今度は京王稲田堤駅の北口へ。
こちら側は打って変わってのんびりとした雰囲気だが、すぐ近くでは新築マンションの建築が進行中。
周辺一帯が再開発されるようなことがあれば、更に便利な街並みになるだろう。
京王の駅舎を後にし、多摩川方面に向かって北上。
北側の住宅地も南側同様、曲がりくねった道が多い。この辺りは隣駅の「中野島駅」に近い雰囲気だ。
住宅街の中に「田んぼ」を発見。実にのどか。
しかし付近には「空き巣に注意!」の看板。平和そうに見えても川崎は川崎だ。
多摩川沿いのお約束、洪水の脅威を示す看板。
想定新水域は「2.9m」。逃げないと確実に水没だ。
ここにも看板(笑)。今度は不審者注意。
多摩沿線道路を渡って川べりへ。目の前を流れる多摩川をぼうっと見つめた後、帰宅。
豊富な一人飯スポットが魅力で、豊かな自然も感じられる街、「稲田堤」。
交通利便性やコスパのバランスも良いので、街の雰囲気を好きになれる方には積極的にオススメしたい。