「マイホームパパに優しい街探訪記」とは?
嫁のためでも、子供のためでもなく、「働くお父さん」の視点で街の住みやすさを解説する。そんなコンテンツである。
総合おすすめ度:3.2 / 5.0
- 交通利便性 ★★★★★
- 住居費のコスパ ★★★
- 1人飯スポット ★★★
- 娯楽 ★★
- ステータス ★★★
「登戸駅」の住みやすさ ~交通利便性と自然環境が調和するリバーサイドタウン~
「登戸駅」は、ブランド路線「小田急線」の快速急行停車駅。
JR南武線の急行停車駅でもあり、交通利便性抜群のリバーサイドタウンである。
交通利便性
主要駅へのアクセス
- 東京駅:38分(乗り換え1回)
- 新宿駅:20分(乗り換え無し)
- 渋谷駅:22分(乗り換え1回)
- 横浜駅:37分(乗り換え1回)
- 川崎駅:31分(乗り換え無し)
※平日の午前08:30に目的駅へ到着する際の時間を算出
出典:ジョルダン
登戸駅の交通利便席は良好。
東京駅へは40分弱、新宿・渋谷駅に至っては、なんと約20分でアクセスできる。
登戸駅は東京都との県境に位置し、前述の通り小田急線の快速急行停車駅でもあることから、都内への通勤しやすさは県内でもトップクラスを誇る。
川崎市を東西に走るJR南武線も利用できるため、神奈川県内の主要駅にもスムーズにアクセス可能。
そして、乗り換えの際によく使う「新宿駅」「川崎駅」は両路線の始発駅。職場が多少遠方であっても帰宅時に座れるため、サラリーマンの満足度は極めて高い駅と評価できる。
住居費のコスパ
登戸(のぼりと)の直近の地価は、公示地価の平均値が34万8000円/m2(2022年[令和4年])、坪単価は115万0413円/坪であり、変動率は+0.89%の上昇です。
川崎市多摩区の最新公示地価は平均26万7925円/m2(2022年[令和4年])、坪単価では平均88万5702円/坪です。前年からの変動率は+0.48%です。
※上記は「土地代データ」の「登戸」「川崎市多摩区」のページより引用
2022年の公示地価に基づく登戸駅周辺の平均坪単価は115万0413円。
川崎市多摩区全体の平均坪単価83万3211円と比べると、およそ1.4倍の差がある。
前年からの変動率は+0.89%であり、上昇率についても区内で存在感を示している。
登戸駅は川崎市多摩区の盟主と呼べる存在であり、区内の地価は登戸から離れるほど安価になる傾向がある。
前述した交通利便性の良さが地価に影響しているのは明白で、都内に通勤するサラリーマンにとっては、支払う価値のあるコストといえるだろう。
注意点として、後述する飲食店の充実度に関しては隣駅である「向ヶ丘遊園駅」に分があり、加えてこちらの方が若干地価が安い。
向ヶ丘遊園(むこうがおかゆうえん)の現在の地価は、公示地価の平均が33万2714円/m2(2022年[令和4年])、坪単価は109万9881円/坪であり、前年比+1.10%の上昇です。
双方の駅は徒歩で行き来のできる距離ではあるが、住む場所に何を求めるかによって最適な選択肢は変わってくるため、マイホーム購入の際は比較検討をおこなうことをおすすめする。
関連記事:「向ヶ丘遊園駅」の住みやすさ ~再開発に思いを馳せるドラえもんの街~
1人飯スポット
登戸駅の1人飯スポット充実度は「普通」。
足りないというほどではないものの、ターミナル駅としては残念ながら微妙な評価だ。
小田急線の駅ビル内には「吉野家」「日高屋」「ドトール」が営業している。
周辺にチェーン店が少ないため、サラリーマンにとっては貴重なお食事処となる。
駅南側ロータリー近くにあるすためし屋「どんどん登戸店」。
ガッツリ食べたい日には行ってみよう。
他には駅周辺に何軒かのラーメン屋が点在。
ラインナップとしては少ないため、気に入ったお店に出会えなかった場合は、大人しく向ヶ丘遊園まで歩いたほうが良い。
娯楽
登戸駅の周辺にはパチンコ屋が2店舗営業中。
まずは駅の南側にある「JAM」。
今時珍しく1円の台を置いていない、セレブ向けのパチンコホールだ(2022年4月現在の情報)。
2軒目は駅の南西側にある「ハトヤ」。
上層階にある「ジム&スタジオ ルネサンス」はスポーツジムだが、HPを見る限り、ヨガの施設が充実していてお風呂が無いなど、完全に女性向けの印象を受けた。
少し歩くが、スポーツジムなら駅の南東側にある「ANYTIME FITNESS」の方が良い。
正直目ぼしい娯楽施設は無いので、休日は家で過ごすか、他の駅まで足を運ぶのが吉だ。
ステータス
東京都民「へぇ!登戸に住んでいるんですか(まあまあだな。いうても神奈川県だし。。)」
神奈川県民「たまに乗り換えで使います(ああ、あの駅前に何にも無さそうな駅か)」
登戸駅の印象を一言で表すと、「地価の割には存在感が無い」。
快速急行停車駅であることから知名度は高く、神奈川県民を中心に乗り換えにも使われる駅だが、いかんせん駅前が殺風景すぎる。
登戸駅特有の施設というと、駅にシャトルバスが発着する「藤子・F・不二雄ミュージアム」くらいしか無いため、娯楽を求めて休日に訪れる人も少ない。
ステータスを重視するのであれば、高級住宅地のイメージがある「新百合ヶ丘」や「武蔵小杉」に住んだ方が、満足感を得られるだろう。
「登戸駅」探訪
春風と共に花粉がぶっとぶ土曜日の昼下がり、「登戸駅」で下車。
開始早々から花粉症に苦しむ筆者を、満面の笑みのドラえもん像が暖かく出迎えてくれた。
登戸駅はドラえもんの世界観をコンセプトとしており、駅のあちこちにドラえもんのデザインがあしらわれている。
貴重な観光資源である「藤子・F・不二雄ミュージアム」の魅力を最大限に引き出そうという、小田急の熱い気合を感じる。
駅の南側はこんな感じ。
殺風景な感は否めないが、ロータリーには藤子先生のイラストがペイントされた、ミュージアムに向かうシャトルバスが発着している。
とってもかわいいので、子供連れは盛り上がるだろう。
駅の北側の様子。
こっちは南側以上に何も無い、良く言えばすっきりとした光景が広がっている。
駅前の多摩沿線道路を東側に移動。
「川崎市立多摩病院」の巨大なシルエットをバックに、のどかな雰囲気が辺りに漂う。
多摩川から水を引いている「二ヶ領用水宿河原堰取水口」付近の様子。
桜は散ってしまっていたが、晴れ渡る空の下、何組かの住民が自然を感じに訪れていた。
二ヶ領用水の水辺の様子。少し向こうでは子供たちの遊ぶ声が聞こえる。
水質も綺麗で、実に気持ちの良い場所だ。
川沿いを離れて、周辺の住宅街を散歩。
古い戸建や新しめの賃貸マンションが混在し、昔ながらの住宅地といった印象だ。
南武線の線路を渡り、そのまま駅の南西側へ移動。
こちらは再開発の真っ最中で、綺麗に整備された区画が新しい街並みの誕生を待っていた。
近い将来には、この辺りが登戸の一等地になるかもしれない。
再開発エリアから更に西に進んだところにある「登戸ゴルフセンター」。
建物の屋上でゴルフの練習ができる。
誤解の無いように申し添えると、名前は「登戸」だが最寄り駅は「向ヶ丘遊園」である。
拡幅工事の進む都市計画道路「世田谷町田線」を通って駅の北西側へ。
二枚目の画像は高架から望む登戸駅方面の様子。
多摩川の手前で高架を下り、駅北西側の住宅地を探訪。
この辺りは住所でいうと「登戸新町」に当たるエリアで、綺麗に区画分けされた素敵な街並みが広がる。
駅前のようなゴミゴミした感じも無いので、落ち着いた雰囲気を好む人におすすめ。
駅周辺を時計回りにぐるっと歩いた探訪もこれにて終了。
お花畑と駅看板をバックに微笑むドラミちゃんの像に別れを告げ、帰宅する。
抜群の交通利便性と、多摩川沿いの豊かな自然を感じる街、「登戸」。
再開発による発展への期待も込めて、マイホームの候補地として検討してみて欲しい。