「津田山駅」の住みやすさ ~交通利便性とコスパに優れた水と緑と霊園の街~

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「マイホームパパに優しい街探訪記」とは?
嫁のためでも、子供のためでもなく、「働くお父さん」の視点で街の住みやすさを解説する。そんなコンテンツである。

総合おすすめ度:2.6 / 5.0

  • 交通利便性   ★★★★☆
  • 住居費のコスパ ★★★★★
  • 1人飯スポット ★☆☆☆☆
  • 娯楽      ★☆☆☆☆
  • ステータス   ★★☆☆☆

「津田山駅」の住みやすさ ~交通利便性とコスパに優れた水と緑と霊園の街~

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「津田山駅」は、JR南武線の各駅停車駅。

交通利便性とコスパに優れた、水と緑と霊園の街である。

 

住みやすい(住みたい)ところ

  • 駅周辺が閑静で、高級住宅地の雰囲気有。富裕層(お金持ち)の邸宅も見かけるエリア。
  • 駅前に繁華街がないため、比較的治安が良い。
  • 地価が順調に伸びており、将来性に期待が持てる。

住みにくい(住みたくない)ところ

  • 飲食店と娯楽施設の充実度はめっぽう低い。
  • 2024年2月現在、目ぼしい再開発計画は無し。今後も「何もない駅」という評価は継続しそう。

参考:神奈川県警HP「刑法犯 罪名別 市区町村別 認知件数

 

交通利便性(★★★★☆)

主要駅へのアクセス

  • 東京駅:38分(乗り換え1回)
  • 渋谷駅:31分(乗り換え1回)
  • 新宿駅:31分(乗り換え1回)
  • 横浜駅:30分(乗り換え1回)

※平日の午前08:30に目的駅へ到着する際の時間を算出

出典:ジョルダン

「津田山駅」の交通利便性は良好。

神奈川県民がよく行く東京、「渋谷駅」と「新宿駅」までは、30分程度でアクセスできる。

JR南武線はそのローカルなイメージから利便性が低いと思われがちだが、津田山駅は都心へ続くブランド路線、東急田園都市線の乗換駅である「溝の口駅」の隣駅という立地であり、小田急線の乗換駅である「登戸駅」へも3駅で行けるため、沿線の中でも交通利便性は上位に位置している。

少し先の「武蔵小杉駅」まで行けば「東京駅」や「横浜駅」へも出やすいため、首都圏での異動が多い会社に勤めていても、通勤に関してはさほど苦を感じない生活を送ることができるはずだ。

 

住居費のコスパ(★★★★★)

津田山駅(つだやまえき)の現在の地価は、公示地価の平均が28万4000円/m2(2023年[令和5年])、坪単価は93万8842円/坪であり、前年比+2.13%の上昇です。

川崎市高津区の最新公示地価は平均38万7696円/m2(2023年[令和5年])、坪単価では平均128万1642円/坪です。前年からの変動率は+2.64%です。

※上記は「土地代データ」の「津田山」「川崎市高津区」のページより引用

2023年の公示地価に基づく津田山駅周辺の平均坪単価は93万8842円

川崎市高津区全体の平均坪単価128万1642円と比べると、3割ほど安い

前年からの変動率は+2.13%であり、区内平均には及ばないものの、堅調な伸びを見せている。

 

川崎市高津区は東急田園都市線とJR南武線が区内を交差している関係上、駅近の住宅地が多いが、地価を牽引しているのは商業施設の集積する「溝の口駅/武蔵溝ノ口駅」や、場所によっては東京の二子玉川まで徒歩でアクセスできる「二子新地駅」の周辺だ。

津田山駅の周辺は後述するように駅の周りに商業施設が乏しく、ブランド力や知名度も田園都市線沿線の駅に劣るため、相対的に価格水準が低く抑えられている。

とはいえ交通利便性については大差なく、日常の買い物等も隣の「溝の口駅/武蔵溝ノ口駅」まで行けば足りるため、コスパに関しては良好な駅と評価できるだろう。

 

1人飯スポット(★☆☆☆☆)

津田山駅はコスパが良いことの代償として、駅周辺の商業施設充実度が寂しい。

と、いうか「ほぼ何もない」と言った方が良いかもしれない。

外食する際は職場の近くで済ませてくるか、大人しく「溝の口駅/武蔵溝ノ口駅」まで出向くことをおすすめする。

 

駅の北口を出て南部沿線道路沿いに少し歩くと、津田沼駅唯一のチェーン飲食店である「丸亀製麺」が営業している。

周辺住民の外食需要を独占しているためか、ご飯時には結構な賑わいが確認できる。

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「丸亀製麺」のほど近くには「ピザハット」もある。

どうしても家でガッツリ食べたい時は、ピザを持ち帰りにしてささやかな節約に励もう。

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娯楽(★☆☆☆☆)

津田山駅は飲食店だけでなく、娯楽施設の充実度についても皆無と言っていいレベルだ。

この駅に住むなら休日は別の駅に出かけるか、家に引きこもってDVDでも見るしかない。

 

駅の西側には、この辺では珍しい室内スキー場「スノーヴァ溝の口-R246」がある。

子供や若者に交じって、夏でもウィンタースポーツを楽しみたいアクティブなおじさんにとっては嬉しい施設かもしれない。

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駅の南側には、津田山の代名詞でもある巨大な霊園「緑ヶ丘霊園」がある。

敷地が広く、雰囲気も良いので、散歩が趣味のおじさんは晴れた日に行ってみると良いだろう。

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ステータス(★★☆☆☆)

東京都民「津田沼?千葉県の方ですか?」

神奈川県民「お墓」

津田山駅は南武線沿線の中でも絶望的に存在感が無いため、知名度に関しては期待しない方が良い。千葉県の中核駅である「津田沼駅」と響きが似ているため、そちらの方面に地縁がある人からはよく間違えられる。

地元である神奈川県民からの印象はというと、はっきり言って「お墓」くらいのイメージしか無い。それでも知っていてくれればまだ良い方で、大抵は「つだやま?なに線?」などと聞かれて追加説明をすることになる。

住んでいる場所を聞かれた時は、「溝の口の隣にある津田山駅です」と先回りして教えてあげるか、開き直って「溝の口です!(`・ω・´)」と答えてしまった方が、結果として無駄な時間を使わなくて済むのでおすすめ

 

「津田山駅」探訪

(※探訪内容は2022年5月現在の情報)

季節の変わり目を迎え、日々の寒暖差を感じる祝日の昼下がり、「津田山駅」で下車。

改札を出た筆者を迎えてくれたのは、街のモニュメントと案内看板、、ではなく、何とも質素なベンチ。

鮮やかな季節の花が、申し訳程度の花壇に植えられている。。

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駅の北側はこんな感じ。

花壇に植えられていたものと似たような色合いのお花が街路樹を彩っている以外は、気持ちいいくらい駅前に何もない。

これは探訪する駅を間違えただろうか。。先が思いやられる。

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萎む気持ちを奮い立たせ、駅前の南部沿線道路を東側に進む。

霊園の街だけあって、駅前の一等地はコンビニや不動産屋ではなく、昔からやってそうな雰囲気の石材店がガッチリと確保。

基本的にほのぼのとした景色が続くが、壁の落書きが放置されている様子を見ると、どうしても隠しきれない川崎クオリティを強く感じる。

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道路沿いには大した施設が無いため、早速ではあるが住宅街の探訪を開始。

一級河川「平瀬川」にかかる中之橋の付近から、駅の北側に向かって歩みを進める。

奥の戸建はここから見ても結構高いところに。。今回も体力を使う探訪になりそうだ。

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駅北側の住宅地の様子。

住宅街に入る前は、古い家屋ばかりが立ち並ぶくたびれた街並みを想像していたが、実際は綺麗に区画整理された分譲地にお洒落な注文住宅がいくつも建っていた。

外車が停まっている家も多く、住民の生活水準はかなり高そう。

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とっても素敵な住宅街ではあるが、アップダウンのある地勢のため、いくつかの家は「擁壁」を伴う土地に建っているのが見て取れた。

その中には、ちょっと危険な匂いのする擁壁も。。

具体的な画像の添付は避けるが、コンクリート擁壁の上に「ブロック積」の擁壁を重ねた、いわゆる「二段擁壁」となっている土地は、地震や土砂崩れなどの災害が起こった際に崩れる可能性がある。

こうした土地に建物を再建築する際は、数百万~数千万円の費用をかけて擁壁のやり替え工事をおこなわないと建築確認が下りない場合があるので、購入を検討する時は注意が必要だ。

 

住宅街を奥に進んで行くと、緑の鮮やかさが目を引く「津田山公園」に差し掛かった。

公園内にある頌徳碑(高さのある方)は、玉川電気鉄道(現東急電鉄)の社長を務め、津田山という名称の元となった津田興二氏の功績を称えたもの。

頌徳碑の右側にある「津田山碑」は、津田氏と親交があり、後に内閣総理大臣を務めた犬養毅が、この地が「津田山」であることを宣言したものらしい。

津田山、、地味ではあるが、歴史ある街のようだ。

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津田山公園を離れ、階段を登って住宅の更に奥へ。

軽く息を切らしつつ上がった先からは、世田谷方面の景色が一望できた。

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一転して坂を下り、府中街道の近くにある「久地神社」へ。

涼し気な木々の中に佇む本殿らしき建物に向かって、この記事が多くの方の目に触れることをお祈りする。

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久地神社の位置から少し北へ進むと、目的地である「久地円筒分水」にたどり着いた。

一見すると変わった造りの池のようだが、この丸い形は、集めた用水を四つの堀へ正確に分水するためのもの。

昭和16年につくられたこの円筒分水は当時としては画期的な技術であり、「久地円筒分水」は水量の配分をめぐる周辺の争いを解決したことと、全国に広がる円筒分水の初期の事例であることから、国の登録有形文化財に登録されている。

決して華やかな観光名所では無いが、自然を感じられるスポットが多いのもこの街の良いところと言えるだろう。

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久地円筒分水を離れて東へ進むと、幹線道路「国道246号線」に差し掛かかった。

国道沿いに南側へ進み、南部沿線道路へ入って駅前に戻る。

今度は駅の南側に向かわなければ。

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前述の平瀬川を反対側から渡り、駅の南側を探訪。

こちら側は畑や駐車場などが目立ち、北側以上にのんびりとした雰囲気だ。

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なんて言いつつも、駅近の場所では新築マンションが絶賛建設中。

川崎市は向ヶ丘遊園の周辺で再開発計画が進行中だが、このエリアでも徐々に街並みが変わりつつあるようだ。

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更に先へ進み、駅の南口近くに戻ってきた。

こちら側は駅前の土地の大半を、大規模スーパーの「マックスバリュ津田山店」と「川崎市立下作延小学校」が占有しており、北側よりもすっきりとした雰囲気。

前述した室内スキー場「スノーヴァ溝の口-R246」があるのもこの辺りだ。

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石材店や墓参り用の花屋が立ち並ぶ緩やかな坂道を登り、本日の最終目的地である「緑ヶ丘霊園」へ。

霊園の入口には参拝客を迎えるための霊園事務所があり、近くには菩提寺と思われる「善養寺」の本殿も見られた。

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緑ヶ丘霊園は桜の名所として有名であり、春は多くの花見客でにぎわう。

とにかく自然豊かで噴水なんかもあるので、霊園とはいえ暗い雰囲気は感じられない。一種の公園として、参拝客以外からも愛されるスポットだ。

園内には川崎市にゆかりのある、藤子・F・不二雄先生のお墓もあるとのこと。

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かつてこの場所が山城であったことを示す「作延城址」の石碑をカメラに収め、帰宅。

良好な交通利便性と地価のコスパが魅力の街、「津田山」。

正直、歩いてみるまでは「何も無いところ」という印象だったが、街の紹介記事としては想像以上に見所の多い内容となった。

マイホームを購入する際はネットの情報だけで判断せず、実際に現地の周辺を見て回ることの重要性を改めて実感する探訪となった。

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