嫁のためでも、子供のためでもなく、「働くお父さん」の視点で街の住みやすさを解説する。そんなコンテンツである。
総合おすすめ度:3.4 / 5.0
- 交通利便性 ★★★★☆
- 住居費のコスパ ★★☆☆☆
- 1人飯スポット ★★★★★
- 娯楽 ★★★☆☆
- ステータス ★★★☆☆
目次
「中央林間駅」の住みやすさ ~金持ち路線の終着点に佇む郊外のターミナル駅~
「中央林間駅」は、若者の街「渋谷」から始まる東急田園都市線の終点であり、小田急江ノ島線の快速急行停車駅。
金持ち路線の終着点に佇む、郊外のターミナル駅である。
住みやすい(住みたい)ところ
- 田園都市線の始発駅であることから、出社時はほぼ確実に座れる。
- 小田急線で始発駅の新宿を経由する通勤ルートの場合は、帰りに座れる。
- 神奈川県大和市の中で地価が最も高い。将来性有。
- 再開発とは謳っていないが、市が「街づくりビジョン」を定めて整備を進めている。
- 大した繁華街が無い環境のため、治安は比較的良い。
住みにくい(住みたくない)ところ
- シンプルに東京からの距離が遠い。
- お金持ち・富裕層の集まる田園都市線沿線ではあるものの、高級住宅街のエリアではない。
- 米軍の厚木基地が近いため、騒音への耐性を試される。
参考:大和市HP「中央林間地区街づくりビジョン」
参考:神奈川県警HP「刑法犯 罪名別 市区町村別 認知件数」
交通利便性(★★★★☆)
主要駅へのアクセス
- 東京駅:1時間6分(乗り換え1回)
- 新宿駅:47分(乗り換え無し)
- 渋谷駅:54分(乗り換え無し)
- 横浜駅:36分(乗り換え1回)
※平日の午前08:30に目的駅へ到着する際の時間を算出
出典:ジョルダン
「中央林間駅」の交通利便性は「ザ・郊外」といったところで、都心までは1時間前後かかる。
しかし、東京の主要ターミナル駅である「新宿駅」と「渋谷駅」に乗り換え無しでアクセスできる点は見逃せない。
新宿駅へ向かう「小田急線」の快速急行停車駅であるため、都心から距離がある割に所要時間は短い。
終着駅である新宿駅を経由する通勤ルートであれば、帰りはのんびりと座って帰宅可能。
渋谷駅につながる「東急田園都市線」に至っては中央林間が「始発駅」であるため、朝のラッシュ時でも悠々と座って通勤できる。
「たまプラーザ」や「二子玉川」からせっせと乗り込んでくる小金持ち達を横目に、今日も座席でひと眠り。
見栄よりも実を取るのが、中央林間民の賢いスタイルである。
住居費のコスパ(★★☆☆☆)
中央林間駅(ちゅうおうりんかんえき)の最新の地価は、公示地価の平均値が27万2750円/m2(2023年[令和5年])、坪単価は90万1652円/坪であり、変動率+3.59%の上昇です。
神奈川県大和市(やまとし)の最新公示地価は平均21万1515円/m2(2023年[令和5年])、坪単価では平均69万9223円/坪で、全国順位は77位です。前年からの変動率は+2.16%で、変動率の全国順位は176位です。
※上記は「土地代データ」の「中央林間」「大和市」のページより引用
2023年の公示地価に基づく中央林間駅周辺の平均坪単価は90万1652円。
神奈川県大和市全体の平均坪単価69万9223円と比べると3割ほど高い。
前年からの変動率は+3.59%と、堅調な市内平均を更に上回る水準の伸びを示している。
中央林間は神奈川県内を走る2大ブランド路線、「小田急線」と「東急田園都市線」に同時アクセスできる唯一の駅であり、前述のようにお座り通勤が可能であるため、都心へ通うサラリーマンからの人気が高い。
大和市というアドレスに見合わない価格であることは間違いないが、企業戦士にとってのメリットを考えれば払う価値はある。
1人飯スポット(★★★★★)
中央林間駅は1人飯スポットの宝庫である。
前述の理由からサラリーマン向けの飲食店が多い上に、郊外という立地からか、ファミリー層ウケを狙ったチェーン店もしのぎを削っており、外食するには困らない。
駅ビルの中には、男飯にピッタリの「ケンタッキー」「吉野家」「銀だこ」が入居するフードコートがある。ここだけでも結構重宝しそうな感じ。
小田急線改札目の前という最高の立地には、サラリーマンの味方「箱根そば」。
地元民に愛されるラーメン屋「のすけ」。狭い店だが、味は本格的。
ちょっと落ち着いて食事をしたい時は駅の西側にあるモスバーガーへ。画像は割愛するが、西側にはちゃんと「マック」もある。
たまには家で食べようかな。。そんな気分転換のために「オリジン」も営業中。
ジャンクフードに飽きてしまったら「そば処 天龍」へ。ちょっと高そうだが、味にこだわってそうな素敵な佇まい。
家族を連れた外食時でも大丈夫。駅の東側にある焼き肉屋「大福」へレッツゴーだ。
東側にはなんと回転寿司もある。「がってん寿司」、、なんともそそられるネーミングである。
娯楽(★★★☆☆)
中央林間駅周辺にはパチンコ屋が2店舗存在。
店舗の規模もそれなりに大きいので、暇つぶしには最適だ。
パチンコ屋「Berry very」。駅徒歩1分の立地で、店舗の内外に灰皿を設置している(2021年11月現在の情報)。
同じくパチンコ屋「Sun Lucky」。「Berry very」の隣に立地しており、フロアの広さならこっちが上。
パチンコ以外の娯楽だと、駅徒歩圏内にゴルフの打ちっぱなし練習場が2店舗営業中。
画像は駅の西側にある「緑野ゴルフクラブ」のもので、練習場以外にショートコースも備えている。
その他にも「相模カンツリー倶楽部」という格式高いゴルフコースがあるが、料金を見る限り庶民には敷居が高い。
コスパ重視の中央林間民としては、コースに出たいのであれば車でもっと遠方に行った方が良い。
ステータス(★★★☆☆)
中央林間に住む者は日々こんな評価にさらされているはずだが、当の本人達にとっては一向に気にならない。
ブランドなんかよりも生活の質を大事にするのが中央林間スタイルである。
「中央林間駅」探訪
(※探訪内容は2021年11月現在の情報)
日曜日の昼下がり。中央林間駅で下車。
駅の東側は駅ビルを中心に開けた雰囲気に整備されており、さすがは東急といったところ。
乗り換え客の間を縫って、小田急の改札に近い駅の西側へ。
早速、「西口商店会」の皆様が設置したと思われる看板が出迎えてくれた。
西口商店会の様子はこんな感じ。
一気に東急感が無くなって、おじさんもなじめそうな雰囲気になった。。
駅の西側に向かってのんびり歩く。
5分も歩かない内に閑静な住宅街に入った。
駅近の戸建なんて金持ちが住んでいそうなものだが、停まっているのはほとんどが大衆車。
見栄より実を取る中央林間民にとっては、車なんて「走って曲がって止まれば良い」のかもしれない。
戸建やアパートが立ち並ぶ住宅街に突然現れる「宇都宮記念公園」。
「宇都宮」は地名ではなく、緑の保全のためにこの公園を市に寄贈した偉い人の名前らしい。
公園の中はうっそうと木々が生い茂っている。
緑地の保全は都市計画にとって大切なテーマだが、特に見所もなさそうなので1分ほど滞在してスルー。
駅から15分ほど歩き、前述の「緑野ゴルフクラブ」に到着。
綺麗に整備されたショートコースでは、家族連れやナイスミドルがゴルフを楽しんでいた。
家の近くにこんな場所があったら気持ちのいい休日が過ごせそうだ。
住宅街を散歩しつつ駅方面に戻る。
行きの道でも思ったが、この街は賃貸マンションやアパートがやたらと多い。
やはりサラリーマンの入居需要が多いのだろう。
西側エリアを離れ、今度は駅の東側へ。
上空では厚木基地に向かう軍用機の爆音が響く。
私は気にならないが、デリケートな人には苦痛だろう。
道中、アクティブなビジネスマンに嬉しいコナミスポーツクラブを発見。
前述の「がってん寿司」の前を通ると、店舗の外壁に目を引くポエムが刻まれていた。
寿司屋のお好みってなんだろう。サビ抜きとかかな。。
更に歩いてスポーツ施設「ASUWELL」へ。
「スパ」の看板に心が躍るが、個人的には普通のスーパー銭湯の方がありがたいかも。。
探訪の最後は前述のラーメン屋さん「のすけ」でランチ。
実はこの店に初めて来たのは10年以上前。
今も変わらぬコクのあるとんこつスープをすすり、今よりちょっと若かったあの頃を思い出す。。相変わらずうまい!
サラリーマンにおすすめの街「中央林間」へお越しの際は、ぜひご賞味あれ。