「マイホームパパに優しい街探訪記」とは?
嫁のためでも、子供のためでもなく、「働くお父さん」の視点で街の住みやすさを解説する。そんなコンテンツである。
総合おすすめ度:2.2 / 5.0
- 交通利便性 ★★☆☆☆
- 住居費のコスパ ★★☆☆☆
- 1人飯スポット ★★★★☆
- 娯楽 ★★☆☆☆
- ステータス ★☆☆☆☆
目次
「相武台前駅」の住みやすさ ~リーズナブルな飲食店が集うおじさんのホームタウン~
「相武台前駅」は、小田急小田原線の準急・通勤準急停車駅。
リーズナブルな飲食店が集う、おじさんのホームタウンである。
住みやすい(住みたい)ところ
- 地価が上昇しており、将来性有。
- 駅周辺に繁華街がないため、治安が比較的良い。
- 再開発とは異なるが、駅南口にて駅前広場の設置が検討されており、利便性の向上が期待できる。
住みにくい(住みたくない)ところ
- とてもじゃないが、富裕層(お金持ち)や高級住宅街などのイメージはない。
参考:タウンニュース「相武台南口 交通拠点設置を目指す 行政・地域協力し実現へ」
参考:神奈川県警HP「刑法犯 罪名別 市区町村別 認知件数」
交通利便性(★★☆☆☆)
主要駅へのアクセス
- 東京駅:1時間7分(乗り換え2回)
- 新宿駅:51分(乗り換え1回)
- 渋谷駅:53分(乗り換え2回)
- 横浜駅:46分(乗り換え1回)
※平日の午前08:30に目的駅へ到着する際の時間を算出
出典:ジョルダン
「相武台前駅」から都内主要駅への通勤時間は、おおよそ1時間前後。
都心へ直通する小田急線の沿線駅であるものの、終点の新宿へ向かう際は基本的に2駅先の相模大野駅で快速急行に乗り換えることになる。県内の主要駅である横浜駅からも遠いため、交通利便性は決して良くない。
とはいえ時間だけ見ると、一般的な通勤時間の許容範囲に収まっているといえなくもない。マイホームの購入において他の要素を重視する方は、候補地として検討してみても良いだろう。
住居費のコスパ(★★☆☆☆)
相武台前駅(そうぶだいまええき)の現在の地価は、公示地価の平均値が19万0375円/m2(2023年[令和5年])、坪単価は62万9338円/坪であり、変動率+1.54%の上昇です。
神奈川県座間市(ざまし)の最新公示地価は平均16万6611円/m2(2023年[令和5年])、坪単価では平均55万0780円/坪で、全国順位は100位です。前年からの変動率は+1.65%で、変動率の全国順位は217位です。
※上記は「土地代データ」の「相武台前」「座間市」のページより引用
2023年の公示地価に基づく相武台前駅周辺の平均坪単価は62万9338円。
神奈川県座間市全体の平均坪単価55万0780円と比較して1割ほど高い。
前年からの変動率は+1.54%。若干、市内全体の平均値を下回っているものの、ほぼ同水準の伸び率を示している。
神奈川県座間市はブランド路線である小田急線を沿線とするエリアの他、運行本数の少ないJR相模線、都心方面へのアクセスがあまり良くない相鉄線の沿線までを包含する自治体。そのため、同じ市内でも地価水準に差があるのが特徴だ。
相武台前駅は小田急小田原線の沿線駅であり、座間市内に所在する駅の中では最も東京に近い位置にある。その割には市内平均との差があまり大きくないが、これは相模原市南区の駅である「小田急相模原駅」と、神奈川県大和市に所在する「南林間駅」を最寄りとするエリアが全体を押し上げているためだ。
小田急相模原駅(おだきゅうさがみはらえき)の最新の地価は、公示地価の平均が22万8200円/m2(2023年[令和5年])、坪単価は75万4380円/坪、前年比+2.75%の上昇です。
南林間駅(みなみりんかんえき)の直近の地価は、公示地価の平均が21万3333円/m2(2023年[令和5年])、坪単価は70万5234円/坪、前年比+2.20%の上昇です。
※上記は「土地代データ」の「小田急相模原駅」「南林間駅」のページより引用
この価格差をどう評価するかは微妙なところだが、相武台前は駅前商業施設等の充実度で上記の2駅に劣っているため、概ね妥当な水準といえるだろう。
なお、駅前の開け具合を気にしないのであれば、思い切って下り方面の隣駅である「座間駅」まで後退した方が、地価に関しては割安感がある。
座間駅(ざまえき)の現在の地価は、公示地価の平均値が14万9800円/m2(2023年[令和5年])、坪単価は49万5206円/坪であり、変動率は+0.42%の上昇です。
相武台前駅との価格差はおよそ3割であり、この差は結構大きい。こうした事情を勘案すると、相武台前駅のコスパは残念ながら微妙な評価である。
1人飯スポット(★★★★☆)
相武台前駅の外食事情であるが、駅の規模感の割には意外と充実している。比較的賃料相場が安いこともあってか、懐事情の寂しいお父さんにも優しいお店が多い。
まずは駅ビル「小田急マルシェ相武台」の中に「ロッテリア」「サイゼリヤ」「大戸屋」が入居。数こそ少ないものの、男性の普段使いにおいては必要十分なラインナップといえる。
駅ビルを出てすぐの場所にはとんかつ屋「松のや」がある。リーズナブルにとんかつを楽しめるので重宝する。
駅の西側、改札から徒歩2分の立地にある「麺家さやか」。男の住む街として、駅前に横浜家系ラーメンのお店があることはポイントが高い。
駅の北側にちょっと歩いた場所で営業する「ガスト」。相武台前駅は駅の目の前に幹線道路「行幸道路」があるため、この手のロードサイド店舗が結構あるのが嬉しい。
前述したガストの近くには「吉野家」もある。この辺りのラインナップはやはり、仕事中や帰宅時に一人で食事する男性が多いエリアであることが伺える。
牛丼チェーンに関しては、駅の南側で「なか卯」も営業している。吉野家に飽きた時はこっちでうどんセット等を頼むと良いだろう。
駅の北側に立地する回転寿司「魚屋路」。一人で来て良し、家族で訪れても良しの嬉しいお店だ。
お寿司屋さんの紹介をもう一軒。駅前にある、寿司居酒屋「や台ずし」。一人でも入りやすそうな雰囲気だが、食べログを見る限り夜しか営業していないので仕事終わりに行ってみよう。
娯楽(★★☆☆☆)
相武台前駅の娯楽施設は駅の規模相応といったところ。インドア派の男性なら気にならないかもしれないが、家族連れで出かける場合は町田・相模大野・海老名駅まで足を延ばす、若しくは車でイオンモール座間辺りまで出向くことになるだろう。
まずは駅の至近にあるパチスロ屋「キコーナ」。相武台前駅唯一のパチスロ店だが、台数は結構多いので飽きずに楽しめそう。座席で加熱式タバコも吸える。
駅徒歩1分の立地にある昔ながらの銭湯「武の湯」。造りは古いが、仕事終わりなどに気軽に寄れるのが嬉しい。
駅前バスロータリーの至近にあるスポーツジム「エニタイムフィットネス」。同じビルにはカラオケ「まねきねこ」も入居。イマイチ想像はつかないが、運動と一人カラオケが趣味のおじさんがいたとしたら、理想的なテーマパークになるのではないだろうか。
ステータス(★☆☆☆☆)
東京都民「へえ~(よく知らないけど、なんか治安悪そう。。)」
横浜・川崎市民「座間、、ですか(苦笑)」
相模原市民「座間市に住んでいるんですね!近いですね!(でも座間には住みたくない)」
相武台前駅はブランド路線「小田急線」の沿線駅であるが、ステータス性については全く期待できない。
2017年に発生した凶悪事件の舞台「座間市」の駅であることに加え、米軍基地が近いという理由なんかも相まって、とにかく「治安が悪い」という印象を持たれがちだ。
犯罪の発生率を見ると、実は神奈川県内で座間市よりも悪いところなどいくらでもあるのだが、イメージが先行する形でこのような状況となっている。
だが裏を返せば、そうした事情がファミリー層の密集を抑止し、前述した男性向け飲食店の充実度につながっているといえなくもない。勝手な世間の評価など気にせず、この街の特長を享受して楽しく暮らすのが、正しい相武台前スタイルである。